あゆといえば浜崎あゆみの愛称。あゆはさかなの中でも清潔なイメージがするさわやかな魚でもある。生態はというと久慈川のアユの成魚は川で生活し、産卵も川でおこなうが、仔稚魚は一時的に海(久慈浜)で生活する。このような回遊は「両側回遊」(りょうそくかいゆう)という。
9月-2月頃、親のアユは川の下流にくだり、砂や小石の多い浅瀬で集団で産卵する。ふ化した稚魚はシラウオのように透明で、心臓やうきぶくろなどが透けて見える。
ふ化後の仔魚は体長約6mmで卵黄嚢を持ち、0〜数日のうちに海あるいは河口域に流下する。そこでカイアシ類などを捕食して成長する。体長約10 mm程度から砂浜海岸や河口域の浅所に集まり、カイアシ類や仔魚などを捕食し、成長する。このころからスイカの香りがする。この独特の香りは、アユの体内の不飽和脂肪酸が酵素によって分解された時の匂いであり、アユ体内の脂肪酸はエサの影響を受けることから、育ち方によって香りが異なることになる。
体長35mm程度まで成長すると稚魚となる。稚魚は翌年4月-5月頃に5〜10cm程度になり、久慈川をさかのぼるが、この頃から体に色がつき、さらに歯の形が岩の上のケイソウ類を食べるのに適した櫛(くし)のような形に変化する。川の上流から中流域に辿り着いた幼魚は、石についているケイソウ類(こけ)を歯でそげ落とすように食べる。アユが藻類をそげ取ると岩の上に独特の食べあとが残り、これを特に「はみあと」という。
多くの若魚は群れをつくり行動するが、特に体の大きい何割かの若魚はえさの藻類が多い場所を占拠して縄張りを作るようになる。縄張りは1匹のアユにつき約1m四方ほどで、この縄張り内を侵す他のものに体当たりなどの激しいアタックをする。この性質を利用して久慈川でアユを釣り上げるのが「友釣り」であり、釣り人が川で釣竿を投げるさまは久慈川の夏の風物詩でもある。
夏となり、若魚の灰緑色だった体色が、秋になり、橙と黒の独特の色へ変化する。親のアユは産卵のため下流域への下降するのを、「落ちアユ」という。産卵を終えたアユは1年間の短い一生を終えるが、まれであるがに冬を越すものもいるという。
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